イベントレポート:第67回 UV Study[フロントエンド開発を支えるツールチェイン]

2026.03.02

2026年2月6日(金)に開催しました、第67回UV Studyのイベントレポートをお届けします。
当社は、技術研鑽と知見共有を目的とした社内勉強会「UV Study」を定期的に開催しています。

3名のスペシャリストをゲストスピーカーとしてお迎え

今回のテーマは“フロントエンド開発を支えるツールチェイン”。 フロントエンド開発におけるビルドツールやリンター、フォーマッターといった「ツールチェイン」の進化は凄まじく、開発体験や生産性に直結する重要な要素です。
社外から3名のスペシャリストをゲストスピーカーとしてお迎えし、最新のRust製ツールの導入事例から、AI時代の開発思想、そして低レイヤーの実装技術まで、濃密な知見が共有されました。

登壇者:Yuji Yamaguchi 様:oxlint, oxfmt を導入して開発環境が爆速になった

最初のセッションでは、Dress Code 株式会社 Product EngineerのYamaguchi様より、昨今注目を集めているRust製のJavaScriptツール群の導入事例についてお話しいただきました。特に「oxlint」については、ESLintの50〜100倍という圧倒的な実行速度に加え、主要なプラグインルールが組み込みでサポートされている点に言及。実演では、6,500ファイルをわずか1秒で処理する圧倒的なパフォーマンスが示されました。「既存のESLint環境からの置き換えがスムーズで、Web開発者に馴染みのあるルールにも対応している」という実践的な知見は、開発速度の向上を目指すエンジニアにとって非常に刺激的な内容でした。

登壇者:赤神 青空 様:(社会実験)未経験新卒エンジニアに好き勝手やらせた1年後の開発支援ツールデッキを解剖する

続いて、株式会社スカラコミュニケーションズ / 株式会社ソーシャル・エックスで新卒1年目として激動のプロジェクト環境を駆け抜けた赤神様より、試行錯誤の末に辿り着いた「ツールデッキ」のご紹介がありました。Cursorを駆使したAIとの共生術から、Huskyを活用した「質の悪いコードをリポジトリに上げない」ためのガードレール構築まで、徹底して「人間もAIも信用しない(仕組みで解決する)」という思想が一貫していました。「『何を使うか』ではなく『なぜ使うか』が重要。ツールはあくまで補助であり、最終的にコードを理解し判断できる学習が前提である」という力強い言葉には、キャリアを問わず多くの参加者が深く頷いていました。

登壇者:kazupon 様:Oxlintのjsプラグインがどうやって動いているのか

最後に、Vue.jsのコアメンバーやIntlifyの代表として世界的に活躍するkazupon様より、Oxlintの内部構造という非常にディープな技術解説が行われました。2023年にプロジェクトが始動した背景から、2025年10月にローンチされたJS Plugin Previewの仕組みまでを網羅。特に、パフォーマンスを犠牲にしないための「Raw Transfer」や「Lazy Deserialization」といった低レイヤーの最適化手法についての解説は、まさに圧巻でした。「ESLint互換を保ちつつ、よりハイパフォーマンスな代替APIを提供する」というOxlintの設計思想を深く知る、貴重な機会となりました。

おわりに

今回のUV Studyは、最新の技術トレンドを追いかけるだけでなく、「いかにして開発の品質と速度を両立させるか」というエンジニアの本質的な問いに向き合う時間となりました。

登壇者の皆様、そして活発に質問を投げかけてくださった参加者の皆様、ありがとうございました。当社は今後も、こうした技術への飽くなき探究心を大切にし、コミュニティと共に成長し続ける場を作ってまいります。

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