
【プロフィール】 石原(Ishihara)
2021年、新卒でユニークビジョンに入社。1年目にしてテックリードに抜擢。開発業務のみならず、全社活動の領域でも圧倒的な当事者意識を発揮する。現在はCRM開発や技術組織の再編に携わる。
違和感がないことが、入社の決め手だった
――大学ではどんな事を学ばれていたのですか?
大学では材料工学を専攻していました。鉱石から金属を取り出したり、金属に様々な加工を加えて材料を作ったりするための方法を学び、それらの技術の基礎を成す、熱力学や流体力学などを勉強していました。実は、プログラミング自体はもちろん触ったことはあったのですが、Python2くらいしかきちんとやったことがあるものはなく、web開発もしたことがなかったです。
――材料工学だったんですね。そもそもなぜ新卒でエンジニアを目指されたのですか?
……実は、なぜエンジニアになったのか、明確な理由は自分でもよく覚えていないんです。卒業が見えてきて、いざ就職を考えた時に、自分の思考プロセスを活かせる場所を探した結果でした。ただ、企業選びの軸ははっきりしており、減点方式で自分に合わないものを排除していったんです。
――減点方式とは、具体的にどういうことでしょう?
例えばスーツ着用が必須だったり、全社運動会のような過度に盛り上がる文化があったり……。そういう「堅さ」や「ノリ」にどうしても違和感があって。ユニークビジョンは、面接でも等身大で変な虚飾がなく、選考を進める中で違和感なく自分がいられる場所だと感じたんです。
「できない」ことで落ち込まない。できるための手段を探すだけ。
――未経験に近い状態でのスタートはいかがでしたか?
実践経験がないので正直分からないことだらけの状況でした。入社後の研修で、CTOの青柳さんから「本屋を便利にするシステムを作る」という課題を出されました。Web開発の経験もなかったし、普段仕事以外でそこまで電子機器を触らないので最初は「普通」が何かがわからない。でも、落ち込むことはなかったですね。
――それはなぜですか?
材料の研究と同じで、物理法則やルールが決まっている以上、必ず正解に辿り着けるからです。「100メートルを8秒で走れ」というような、身体的な限界を求められているわけではない。ルールを把握し、理屈を積み上げ、わからないことを一つずつ調べていけば、必ず正解に辿り着ける。そう考えて進めていました。
失敗を経て磨かれた、エンジニアとしての誠実さとその後の活躍
――「淡々と、でも確実に」という姿勢が石原さんの強みですね。でも、苦い経験もあったとか。
はい。研修後は、まずBelugaスタジオのチームに配属されたのですが、入社半年くらいのタイミングで帳票出力機能の設計で大きなバグを出してしまったことがあります。特定の操作をするとファイルが出ないという致命的なものでした。Belugaスタジオというサービスは、特に代理店さんなんかは一日中ログインして使ってくださるサービスなんです。自分のミスでお客さんに不便な思いをさせてしまったという思いがとても強く残りました。最終的に先輩が鮮やかに修正してくれたのですが、その時、品質の重要性を再認識すると同時に自分のロジカルシンキングの甘さを痛感したんです。「理屈に穴がないか」をMECE(漏れなくダブりなく)に突き詰める。もちろんテクニックとしてだけでなく、経験則で身に着ける部分もあります。
この一件以降は、設計の段階で理屈に穴がないかを自分の担当領域だけでなく、別のメンバーのレビューをするときにも特に意識してチェックするようになりました。今ではバードウォッチャーが鳥を瞬時に見つけるように、違和感のある部分が直観的に分かるようになってきました(笑)エンジニアとしての誠実さは、こうした経験の積み重ねで磨かれた気がします。
――1年目という若さでテックリードに抜擢された経緯を教えてください。
当時テックリードとしてBelugaスタジオチームを引っ張ってくれていた先輩が別のチームに移動することになったので、代理として役割を引き継いだのがきっかけです。その後、正式にテックリードとしてチームを引っ張る立場になりました。実は自分自身「これをしたい!」という業務へのこだわりや明確なイメージがあったわけではありませんでした。当時も今も、何か穴が空いているのが落ち着かない質で、気づいた仕事を片っ端から拾っていくという仕事スタイルなんです。そのおかげでできることがどんどん増えていったように思います。
激動のX API対応と、静かに燃えるリベンジ

――2023年のX(旧Twitter)APIの大規模な仕様変更への対応は、かなり過酷だったのではないでしょうか?
そうですね。かなり突然発表され、社内も大慌てだったのを覚えています。レートリミットもレスポンス形式もすべてが変わりましたからね。影響範囲を洗い出し、チームで丸1年かけて関連機能をすべて書き換えました。
――ずっと同じチームだったのですか?
いえ、入社して丸3年くらいでCRMのチームに異動しています。一か所を長くやっていたので「他のところも経験してみて」という感じで、当時そのチームのテックリードをしていた勝間田さんとスイッチする形でジョインしました。まだまだできたばかりでクローズに公開しているサービスだったので、サービスをここから大きくしていくぞというフェーズでした。Belugaスタジオとはまた違った経験ができました。
そのあとは少しだけBelugaキャンペーン for LINEのチームにも所属をしていたのですが、その時が一番まとめるメンバーの人数が多かったですね。しかも、実は同時に新しい開発プロジェクトの立ち上げと、ワーキング・グループの再編にも関わっていたんです。その後そのプロジェクトで正式にチームを作ることになり、今は代表の白圡さん直下で新規事業のテックリードをしています。
「やる?」の一言から始まったワーキング・グループ(WG)への挑戦

――石原さんは開発プロジェクトにとどまらず、WGでも大活躍されていますよね。いつから参加されているのですか?
入社してちょうど1年くらいのタイミングでWGにも参加することになりました。今は複数のWGを掛け持ちしているのですが、最初に挑戦したのは技術広報のチームです。ある日オフィスを歩いていたところ突然、白圡さんから「やる?」と声をかけられたのがきっかけです。チームの立ち上げと同時にリーダーとしてアサインいただきました。
――今のラーニングWGのことですね!
そうです。UV Studyという社外勉強会の登壇者を能動的に集めたり、VueFesなどの技術イベントのスポンサーとして協賛したりするのを主導するチームですね。中でも大変だったのは初めてVueFesにスポンサー協賛した時のことです。
――VueFesの準備では、展示用のクロスの材質を確かめに実店舗まで行かれたそうですね。
ネットの情報だけでは手触りがわからなかったので(笑)。実はクロス以外の備品の名前もまったくわからない状況だったのですが、そんなこと言ってられないのでデザイナーにも相談しながら一緒に決めました。必要としているものが欠けているなら、自分の領域外であっても隙間を埋めるよう動いただけなんです。
――ほかに印象深いエピソードはありますか?
2023年にUV Studyで「競技プログラミング」をテーマにしたビアバッシュ形式のLT会がかなり盛り上がったことです。
いつもconnpassで告知して参加者を募っているのですが、このときは社内の競技プログラミング部のメンバーの力も借りて声をかけていきました。結果、オフラインで24名、オンラインで211名、計235名にご参加いただいたんです。普段は大体30名前後にご参加いただいていたので、大成功したと言えます。
他社の技術広報の方とお話するときも、この話題で盛り上がることがたびたびありましたね。
――200名を超える勉強会、すごいですね……!
ありがとうございます。でも成功ばかりではなく、失敗の経験もあります。他社との共催イベントで集客が全く振るわなかったことがあります。今思えばイベントページの公開が遅くなってしまったり、参加者のメリットをきちんと設計しきれていなかったり反省点はすごく明確なのですが。当時は社内だけでなく、向こうの担当者さんも巻き込んでいたのでかなり焦りましたね。
でも、失敗したまま終わらせるのは嫌だったので、4ヶ月後に別の共催イベントを企画して、きっちり成功させてリベンジを果たしました。
――石原さんが「WGをやっていてよかった」と感じることは何ですか?
開発プロジェクトとは違って、なくても会社がつぶれることはないけどあったらよりよいことに主体的に関われることです。先ほどの共催イベントを例に上げると、企画関係者の方とのやり取りやタスク管理などものごとの進め方を学ぶことができたのはWGに所属をしていたからこそだと思います。
社外だけでなく、社内でも関わる人の幅が広がります。特に技術WGの再編を任せてもらってからは、別職種の方とのやり取りも一気に増えました。社内に影響の輪が広がっていくのを実感できるのもWGに所属をしているやりがいの一つだと感じています。
求めるのは「粘り強く、探求し続けられる人」
――石原さんを突き動かす、青い炎の源泉は何なのでしょう。
……「流れ」ですかね。例えば本棚の順番がずれていたら直したいし、抜けていたら埋めたい。目の前にある課題があるべき姿になっていないのが、ただ落ち着かないだけなんです。
――最後に、今後どのような方と一緒に働きたいか教えてください。
ユニークビジョンは今、組織としても技術基盤としても大きな転換期にあります。そんな中でエンジニアに求められるのは、派手なパフォーマンスではありません。ただ、知識を深く、粘り強く探求していける。一つひとつの課題に誠実に向き合い、習得して進んでいける。そんな一緒に「本棚の隙間」を埋めていける方と働きたいです。