イベントレポート:第51回 UV Study[Rust LT会]

2024.07.19

2024年7月16日(火)に開催しました、第51回 UV Study[Rust LT会]のイベントレポートをお届けします。

UV Studyとは、2020年1月から継続して開催している、当社が主催する技術勉強会です。
現在は月1回のペースで、主にLT会を開催しています。
毎回技術テーマを設定しているため、オフライン参加では同じ分野に興味を持つエンジニアとの交流の場としてもご活用いただけます。 今回は Rust をテーマに、 5 名の方に ご登壇いただきました。

Cargo Workspaces のススメ

Fairy Devices株式会社の名和様から、 Cargo Workspaces の利点について発表していただきました。
Cargo Workspaces については Rust プロジェクト公式の入門書である「The Rust Programming Language」にも記載があるものの、その利点についてはあまり詳しく説明されていないとのことでした。この発表では Cargo Workspaces を使用することで得られる利点や実際利用する上での TIPS を、業務で利用している経験をもとに詳しく解説していただきました。

Rustの中でTypeScriptを書くには

株式会社LabBase の湯朝様から、「Rustの中でTypeScriptを書くには」と題し、従来の FFI に代わる新しい方法を実験されたお話しいただきました。
ある言語の処理を別の言語から呼び出す仕組みである FFI は、複雑であることが知られており、Rust の仕組みを活用してより直感的な実現を目指す rust-cpp というプロジェクトが存在します。本発表では rust-cpp と同様の手法で Rust から TypeScript を実行する実験を解説されており、簡単なプログラムが実行できるところまでをご紹介いただきました。

■型システム超入門

株式会社LabBase の松井様からは、型システムの基本的な概念から型推論の仕組みまでを解説していただきました。
型推論のプロセスをステップバイステップで紹介した本発表では、普段はあまり意識されない詳細な部分まで掘り下げていただきました。

Rustでのweb開発を助ける便利なツール紹介

Yuki Ishii 様から、 Rust で開発している人やこれから始めようとしている人をターゲットに 、Rust での Web 開発をより楽しく効率的にするための 8 つのツールをご紹介いただきました。
紹介されたツールは、多くの Rustacean に愛用されている定番のものから、テスト、セキュリティなどコーディング以外の開発プロセスを便利にするツールまで幅広く網羅されていました。

B-Tree 実装でわかる – std::sync::Mutex と tokio::sync::Mutex の違い

株式会社LabBase Yoshiaki 様からは、B-Tree アルゴリズムの実装を題材に、std::sync::Mutex と tokio::sync::Mutex の違いについて解説していただきました。
両者の主な違いはブロッキングの有無にあるとのことですが、Rust の並行処理における Mutex の役割と、異なる実装の選択が及ぼす影響について自作のビジュアライザーを用いて視覚的にわかりやすく示していただきました。

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このイベントはプロジェクト管理から Web 開発、型システム、他言語との統合、そして並行処理まで幅広いトピックがカバーされ、Rust の多様な側面を探求する機会となりました。
また、各発表者が業務でも Rust を使用していることもあり、LT 会後の懇親会では Rust の学習コンテンツや TIPS、他の言語と比較した Rust の魅力など多くのテーマで語り合われ、参加者からは「Rustを業務で書いてるエンジニアの方の話を聞けて大満足」「Rust書きたい欲が更に強くなりました」などの声があがりました。

改めまして登壇者の皆さま、ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。

UV Study開催時には登壇・参加ともに随時募集しておりますので、ご興味のある方は是非ご参加ください。

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